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漫画を描く者として、人間として、コミュニケーションを大切にしたいと思うのですが、コミュニケーション能力が低くうまくいきません。高めていくにはどのような方法があるでしょうか。

コミュケーション能力というと、発信する能力の方を意識しがちですが。第一歩は聞き上手になることなんですよね。相手の話を聞き、気持ちよく話させる能力。これが大事。ある女性にモテるタレントさんは、二枚目なのはもちろんですが、 「へー」 「そうなんだ」 「たいへんだね」 だけで2時間、場をもたせられるとか。 コレはネタにしても、相手を気持ちよく話させるテクニックとしては、相手が発言した言葉の最後のワードを、反復するというテクニックがあります。これは、インタビューの仕事などで多用するのですが、 「あの時は大変だった」 「大変だったんですか……」 という感じで反復するだけで、相手は勝手に同意してくれたと錯覚するようで。 そうやって、最初は聞き役に徹することで、相手の言葉を引き出し、当意即妙な受け答えは無理でも、真剣に聞く。そうすると、相手からいい言葉や、興味を惹きつける話とかを聞く。そうすると、こういう話し方をすれば、相手が退屈せず引き込まれるんだなと、実地で身につけることができるでしょう。 永久保貴一先生が大学時代、シナリオの講座を取ったところ、講師に言われた良い脚本を書く奥義は、「一日14人以上と話すこと」だったとか。これはまさに、コミュニケーションこそが作品づくりの基礎という、まさに奥義を教えてくださったのですが。これを疎かにする人間は、多いですね。MANZEMIの各講師陣も、受講生との対話を重視しています。若者の声に耳を傾けることが、学ぶことですから。 ちなみに、西郷隆盛と大久保利通の違いについて、後の総理大臣山本権兵衛は、 「西郷さんのところにいくといつも喜ばれて、『自分は落語家でないから話が聞きたければ物事を尋ねてくれ』という風で、有益なる談話に時のうつるを覚えず、あたかも春風に触れるよう長閑な気持ちになり、辞して門を去るときは、誰も心中に云うに言われぬ愉快を感じたものである。然るに、大久保さんの前へ出るとこれと反対で、いかにも怖い顔をしておられた。言葉は少なく、ただその威厳にうたれて、この方から言いたいことも言われず、小さくなって帰るので、人気は自然に西郷さんの方に集まった。我輩も西郷党であったのである」と語っていますね。 その大久保利通がよく使ったのが、 「よろしい」 「いけませぬ」 「考えときましょう」 の三語だったとか。先の、二枚目のタレントさんの三語との違いを、考えてみるのも良いでしょう。ただ、大久保利通もまた、非常に高く評価する政治家も多かったことは、付け加えておきます。 話上手になれずとも、聞き上手のほうが、人生にはプラスです。 まずは、聞き上手からコミュケーション力を高めましょう。 それは同時に、相手に話に面白い部分を見つける、探し上手とセットです。

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