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投稿したいときに、その賞などに見合うレベルの作品が描けないときがあります。そういうときは、そのレベルができるまでどんどん作るべきでしょうか。それとも、その賞のレベルになるには、どのような話にすべきかと考えた方がいいでしょうか。しかし、それが無理やり捻り出したものだと、ちゃんとそのレベルでおもしろい話になるか全く自信がありません。どうしたらよいでしょうか。

出版社や編集部内部の考えや思惑は、作家が思っているものとは違うことが多いですから。あまり、そういう事を考える必要は、ないと思います。「編集部はこんな作品を求めているに違いない」という投稿者の推測は、多くがズレていますし。そもそも、個々人の編集者の考えや、作品の好みも違いますからね。 例えば、ジャンプ隆盛の基礎を作った西村繁男編集長は、当時の編集たちは勉強熱心で、自主的に勉強会を開くなど意欲的だったが、提出する企画がラブコメばかりで、どうやって却下するかの闘いだったと、語っていますね。編集者がやりたい作品と、編集長がほしい作品の、思惑もズレがちです。 西村編集長はそんな中、ギャグ漫画の『キン肉マン』を世に送り出し、ついに『北斗の拳』という大鉱脈を掘り当てるわけです。別に、ラブコメが良いとか悪いとか、そういう話ではなく。ラブコメ全盛期だから、ラブコメを載せたい編集長と、逆に違う傾向を模索する編集長と、両方いるのです。 でも、外部からはそんな部分は見えません。あなたの作品を評価する編集者がいて、でも編集長は評価しない。それではデビューは難しいでしょう。でも、自分の作品を評価する編集者は、貴重です。その編集者との関係を構築し、編集長が異動したり、その編集者が別編集部に異動して、チャンスが回ってくることもあります。 作品のレベル云々もそうで、完成度は高くても伸びしろが感じられない投稿者より、完成度は低くてもキラリと光るものがあって、伸びしろを感じる投稿者が、デビューしやすいです。でもそれは、伸びしろを感じられる編集者と感じられない編集者がいて、多分に担当ガチャの部分があります。 作品や才能は、多数決ではないです。10人の編集者が否定しても、たった1人の目利きが正しいことなんて、日常茶飯事です。逆に、編集部が一致して押した大賞の作家より、入選や佳作の作家がヒット作家になることなんて、よくあります。 あれこれ考えるより、今自分ができることをやる。 今、自分が持つ課題に挑戦する。 そっちに集中したほうがいいと思いますよ。

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