
大変整然とした文章で状況がわかりやすく書かれていて、大変助かります。 いったい全体どういう状況なのか、行間に「霊感」を働かせなければ読み取れない質問がしばしば寄せられる中、しっかり書いていただいて、まずは御礼申し上げます。 さて、日本では核家族化に伴い、「18歳になると家を出て自立しなさい」といった定型句が盛んに言われるようになりました。 主に団塊〜団塊Jrの世代では、「自立(1人暮らし)」ということを当然のことのように価値視する傾向が強く見られますが、この概念は必ずしも普遍的なものではありません。 日本社会が当たり前に豊かで、国民全体で成長曲線を共有できた時代の一時的な理想の形、という捉え方も必要かと思います。 また、核家族・一人暮らしを推奨することにより、住居も家電も家具も個別に人数分必要で、そのように”余分に”売れた分が、「架空の」経済成長としてカウントされていたに過ぎない、という見方もあります。 そうした前提をふまえたうえで、近年の厳しい経済状況と若者の賃金の状況、凋落し続ける日本の傾向を見るに、 親と住居を別にして暮らすことが、今後の息子さんの生存戦略として、最適解かどうかは検討の余地があります。 私自身、18歳から家を出て、人よりも早いタイミングで介護の必要が出て、30歳になって実家に戻るまでの10年間、殆ど貯金を作ることができませんでした。 稼いだお金の大半は家賃と一人暮らしの生活費に消えました。 一方で、仕事しながら実家で暮らし続ける30歳は、1000-2000万円の貯金を作っていることも珍しくありません。 「自立」という理想にすがって、結局30歳まで企業やらにこき使われた挙句、手元にまとまったお金を作ることもできず、結婚資金も捻出できない若者がたくさんいます。 そのようことを考えると、果たして「自立」ということに拘って早々に家を出ることが、本当の意味の「自立」になるのか、疑いを持って見る視点も大事なのではなかろうかと思うのです。 今、お金のない若者たちは、3、4人でルームシェアをして生活費を抑えるということを当たり前にやっています。 時代が違うのです。 息子さんが同棲によって生活費を浮かせたい、と言うなら、現実的判断をしてるようにも思います。 早急に「自立」にこだわらないことが、結果的に本当の意味での「自立」を助けることになる。 そんなことも考えてみてください。
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