7/26

高校生物で、ATPの高エネルギーリン酸結合が切断されてADPとリン酸に分解されることで、エネルギーが放出される(そのエネルギーは他の反応に回される)と学んだのですが、一方で化学では、原子間の結合の切断にはエネルギーが必要とあります(結合エネルギー)。
説明が食い違っているような気がするのですが、これはどう理解すれば良いのでしょうか?

高エネルギーリン酸結合の説明は以下のリンクを参照。要するに高エネルギーリン酸結合の「高エネルギー」は「ギブス自由エネルギーが大きく負」という意味です。一方で「結合エネルギーが必要」は「結合乖離に伴うエンタルピー変化が正」という意味です。ややこしいですが、同じ「エネルギー」という言葉で注目している熱力学的な量がギブス自由エネルギーなのかエンタルピーなのかで異なっているわけですね。 ひとつ直感的に信じ込みやすい誤解を指摘しておくと、結合乖離にエネルギーが必要だからといって、自発的に乖離が起きないとは限りません。なぜかというと、自発的に変化するかどうかはエネルギー(エンタルピー)変化だけでなくエントロピー変化も考慮する必要があるためです。ギブス自由エネルギー変化はエンタルピー変化とエントロピー変化を定圧環境下でひっくるめて考えた自発変化の可否の指標になっています(負なら自発変化可能、正なら不能)。高エネルギーリン酸結合の乖離に伴うギブス自由エネルギーは大きく負なので、結合乖離エンタルピーが正だろうが自発的に乖離が進みます。その乖離に伴うギブス自由エネルギー変化に他の化学反応を巻き込むことで通常は自発的にいかない反応を進行させるわけですね(リンクをお読みください)。 https://twitter.com/gensogaku/status/1482271430419316737?t=yGacq9gDg8t8CWzqUct6OA&s=19

スポンサーリンク

元素学たんさんになんでも質問しよう!

質問

スタンプ

利用できるスタンプはありません。

スポンサーリンク

質問する

過去に答えた質問

7/1

Googleポリシー違反コンテンツが含まれている可能性があるため非表示になっています。[表示設定を開く]

スポンサーリンク