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天皇制廃止論の根拠の一つに、皇族に職業や居所などの選択の自由がないという人権上の観点がありますよね。日本に限らずどの君主制国家もこの問題を避けられないと思うのですが、例えばノルウェー・スウェーデンのような人権意識の高い国とその国民は、この点とどう折り合いをつけているのでしょうか。

スウェーデンとノルウェーにおける共和主義論争については、ちゃんと言及できるだけの資料が手元にありませんが、ある程度憶測を交えて書きます。それらの国々は「自転車君主制」とも呼ばれるように国民と君主の距離が非常に近いのが特徴的です。国王や王族は自由に外出し、食事をします。国民は良くも悪くも公私を区別し、私的な領域で国王を特別扱いしません。あくまでも君主は世襲で公務員を務めている人物なのです。もし職業選択の自由を主張し、王位継承を拒否するなら、議会は王位継承法を改正するだけでしょう。君主制という身分制度が国民の人権保障に実質的な害を与えるならあっさりと廃止もするでしょう。

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