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品質イベント関係で、バックデートがちょくちょくあります。
また、バックデートせずとも日付がおかしいのも多々あります。
普通でしょうか?
心が痛むときがあります。

普通ではないです。というより、普通出会ってもらっては困ります。人は、間違いを犯す生き物です。だから、日付が抜けていたり、間違ったりすることはあります。 それを防ぐ努力をし続けるのが、GMPであり、クオリティカルチャーになります。 以前の質問にありましたが、昔の記録の間違いであれば逸脱処理をするのがいいと思います。 レビュー前であれば、逸脱までするのではなく、理由を書いて追記とか訂正すればいいと思います。当然、そのタイミングややり方はSOPで宣言しておきます。 間違いがあれば、訂正を堂々とするということは大切なことだと思います。 バックデートは、どうしても、記録のタイミングを計ること確保することができない場合に起こる可能性が高いです。 一つは、動きを止める勇気/決断が必要で、それを許容する環境が必要です。簡単そうですが、なかなか難しい問題です。 もう一つは、正式な記録様式(例えば、逸脱記録)に記録できない場合は、その記録を裏付けるその場・その時のオリジナルデータを記録できる公式な様式を準備しておくということです。記録や、事象のトレーサビリティを確保する方策を準備することです。そうすることで、のちにまとめる記録関係の信頼性・正確性も上がります。 なお、計画とか指図といわれるもの(製造指図、試験指示、バリデーション計画、変更計画など)のバックデートは厳禁です。これらは、責任者やQAなどの確認・承認が伴いますので、その方々が目を光らせておくことが重要だと思います。フライングで実施した行為があれば、無効にして、逸脱処理する、CAPAを行うという動きをとるような文化が必要でしょう。 日付がおかしいということにおいては、2種類の可能性が考えられます。 ・うっかり間違えた。 これは、誰にでもあることです。特に年や月替わりは多く発生すると思います。この場合は、堂々と「日付間違い」と訂正すればいいと思います。防ぐ手立ては、難しいのですが、朝礼などがあれば、「今日は、YYYY年MM月DD日です。」と唱和して認識するのも一つの手段でしょう。また、作業者が見やすい位置に日付を掲示するといった方法も有用だと思います。 ・意図的に間違えた(意図的に違う日付にした)。 これは、改ざんにあたります。 レビュアーは、間違いがないことをしっかりチェックする必要があります。そのために、2重3重の裏付け記録をチェックする必要があります。たとえば、試験で試験記録の日付であれば、プリントアウトされたデータシート、操作した分析記録のログ(and/orオーディットトレイル)、出納記録、入退室記録などになります。ここまでは、上のうっかり間違えた場合でも同様になります。 そして、記録者にヒアリングを行い、うっかりなのか、意図的なのかを見分ける必要があります。 うっかりならば、上で書いた対応でいいでしょう。 意図的ならば、問題です。逸脱や、データ完全性のデータガバナンスに沿った対応が必要です。個人に対してのヒアリングをして、意図的に至った経緯を聞き出すことが重要です。もし、不満や不遇、無理などがあれば、それらを解決しなければ、(他の人も含めて)再発するリスクは高いです。 間違いやミスに対して、心を痛める必要はありません。間違いやミスをカバーできるシステムが備わっていないことに心を痛めてください。そして、そのシステムを構築する努力をしてください。 意図的な改ざんが起こらないような、環境、文化(クオリティカルチャー)を感じられる組織作りを頑張ってください。環境を整備するのは上層部の仕事かもしれませんが、その環境ももとで文化の華を咲かせるのは、そこにいる従業員の皆様です。 「なにかおかしいよね」って感じる人を増やしていってください。その意識が品質文化を作っていきます。

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