直接「地獄は一定」という言い方のものはありません。 元の歎異抄には直前に「いづれの行もおよびがたき身」とあるので、それに関連したものはいくつかあります。歎異抄で言えば後序の 「いままた案ずるに、善導の「自身はこれ現に罪悪生死の凡夫、曠劫よりこのかたつねにしづみつねに流転して、出離の縁あることなき身としれ」（散善義　四五七）といふ金言に、すこしもたがはせおはしまさず。さればかたじけなく、わが御身にひきかけて、われらが身の罪悪のふかきほどをもしらず、如来の御恩のたかきことをもしらずして迷へるを、おもひしらせんがためにて候ひけり。」 とあります。このような「迷へる」という方の書かれ方が多いです。