
初めまして(^^) まずは内定の獲得、おめでとうございます。 特に造船業界は入口が狭く、大変な思いをなされたことと思います。 さて、ご質問についてですが、私個人としては今治によるJMUの買収の可能性は低いと思います。 ただ、ここ最近私はあまり造船業界にかかわっていなかったので、知らないことや間違っていること、あるいは情報が古いこともあるかもしれません泣。 厳しい言い方になりますが、今治造船は瀬戸内の造船所を買収して成長した、あくまでも地方の一企業でしかありません(※支配体制も一族経営です)。 一方、JMUは旧重工3社の商船・艦艇事業、1社の艦艇事業からなる組織で、当然”格”の差というものがあります(4社とも上場で非同族経営です)。 かつての来島が佐世保重工を傘下に収めたときの混乱とまではいかないものの、JMU社員としては格下による買収など受け入れられないでしょう。 特にJMUは商船のほか海洋エンジニアリング、艦艇などの特殊船も建造しており、商船専門の今治とは大きく異なります。 営業や設計開発の面では協力するでしょうが、同じ組織になれるかといわれると疑問が残ります。 ※建造船種のほか、給料や福利厚生、退職金などでも今治とJMUは差があると以前目にしたことがあります。 そして、なによりもJMUの買収は今治造船にとってもあまりメリットがないと思われます。 既述の通り、今治造船の成長は瀬戸内の造船企業を買収したことであり、JMUを買収すると呉はともかく有明や津、あるいは舞鶴や横浜の艦船関係の設備まで持つこととなります。 これは、瀬戸内を一つの工場とする考えから外れてしまい、製造面で支障をきたす可能性が大きいですね。 もちろん、JMUが呉のみを今治に売却するなどがあれば話は異なりますが、JMUにとって呉は大型コンテナ船の建造設備として重要な拠点となっており、売却する可能性は低いでしょう(もしそうなれば間違いなく呉は今治のものになるでしょうね)。 このように、今治にとってJMUはわざわざ買収してまで傘下に入れる魅力はなく、出資して緩い協調関係を築くほうが得策だと映っているのではないでしょうか。 そも今治は過去三菱重工から技術指導を受けており、MILNGなど現在も関係を持っております。 ここでJMUを買収すると三菱との関係性にもどのような影響が生じるかわかりません。 なので、質問の答えとして「今治によるJMUの買収の可能性は低い」と思います。 これからもあくまでも提携関係を続けるのではないでしょうか。 どちらに就職を望んでいるのかの参考ということですが、正直なところ商船のみを推し進めたいのなら今治、商船のみならず艦船などの特殊船や海洋なども手掛けたいならJMUという選び方になるのではと思います。 ※給料や福利厚生などは私よりもよくご存じだと思います。 営業や設計開発などではNSYで共に動くでしょうし、入社の違いとなると上記のほか自分が働きたい場所の希望とかでしょうか。 設備投資であれば今治が積極的であるように思えますが、これも内部を知らないので何とも言えません。 さて、少しそれますが、今治はNSY出資比率の過半数を占め、JMUにも約30%の出資を行っております。 一方、MILNGは三菱が過半数を出資しておりますが、香焼の売却により建造能力はなく、仮にLNGを受注してもその建造は今治となります。 そのMILNGは昨年、NSYと連携することを発表しました。 オイルショック後に大型客船やLNG船に集中した三菱重工と、一般商船の専業体制を築いた今治造船。 ある意味で両社は競争関係にならず、技術協力からMILNGにてLNG船の共同設計・販売など提携関係を結び、今やNSYとエンジニアリングで提携を結ぶ。 やはり三菱の名は今もなお大きなものですね(笑) 就活で若手が造船業界を志望してくれたということはありがたいものです。 これからのご健勝とご多幸を心よりお祈り申し上げます。
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