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初めて質問を送らせていただきます。現在高専4年なのですが将来艦艇に関わる仕事に就きたいと考えておりJMUと三菱重工を考えております。
そこで質問なのですが三菱重工の艦艇部門とJMUの艦艇部門が統合されることはあるのでしょうか?三井造船の艦艇部門が三菱重工に吸収されてしまったことを考えるとありえなくもないのかなと考えてしまうのですが。

初めまして! 艦艇関係のお仕事に就かれたいとのこと、すばらしいと思います。 ぜひとも将来の日本のために学業を頑張ってください。 さて、三菱重工とJMUの艦船事業の統合の可能性についてですが、個人的には可能性は低いと思います。 確かに三井造船の件がありましたが、三井は補給艦や輸送艦などの支援艦系に強みがあり、また艦艇についてもDE型の建造が多くDD型はそれほどメインではないように思えます。 なので、三菱による統合は、あくまでも自社艦艇事業の補完的な意味合いが大きいと言えます。 では、統合の可能性が低い理由についてですが、主に①両社にとっての艦艇事業の価値、②国としての考え方、の2つから考えられます。 1つめですが、艦艇事業の根幹である艦艇建造そのものの需要が少なく、しかし維持や開発のコストが高くついているというのがあります。 例外的に潜水艦は三菱と川崎が相互に受注しており、長期安定的な事業継続が可能ですが、艦船などはそうではありません。 毎年DDGやDDHが建造されるわけでもなく、かといってDDクラスも建造されません。 民間事業であれば需要がなければ撤退し、あるいは需要喚起を行い需要を増やすなど広報活動で改善もできますが、艦艇はそうではありません。 整備計画で発注数が確定するため、企業側ができることはただ発注を待つことだけです。 特に護衛艦は20~30年程度利用されるため、大量建造後は新規発注が見込めず、逆に細々と発注されるとドックや人手を余らせてしまいます。 お荷物事業とまではいいませんが、特別利益の出る事業でもないため、統合してまで維持したい事業ではないのではないかというのがまず1点目です。 ※というよりも、統合するならそもそもJMUが誕生せず三菱が各艦艇事業を買収してます。 では、2つ目の国としての考え方についてです。 こちらは簡単で、艦艇事業が1社に独占されると国としても面白くないというのがあります。 競争入札制度は複数社の存在が前提であり、仮に1社独占となれば資本主義として当然のこと、価格決定権が企業に移ります。 極端な話、護衛艦1隻1兆円なども可能なわけです(さすがにこんなことになれば海外調達や海軍工廠の新設も視野に入るでしょうが……)。 そのため、国としては2社3社の建造事業者が存在してほしいと考えられます。 このように、少なくとも統合の可能性は低いと私は思います。 仮に統合されれば技術開発や設計の面で拡充されるメリットはありますが、それを活かせるだけの発注が予測できるかといわれると何とも言えませんね。 DDG艦を長崎で、DDH型を横浜で、DD型を両事業所で、その他後方艦を玉野でなどがあると面白そうではありますが(笑)

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