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最近読んだ研究書or論文で、面白いなとおもったものを教えてください。

研究書 土井翼『名宛人なき行政行為の法的構造』(有斐閣、2021年) 音無知展『プライバシー権の再構成』(有斐閣、2021年) 論文 阿部光利「特許審決取消訴訟の取消判決による拘束力の発生及び減縮訂正後の拘束力の作用」神戸法学雑誌71巻1号(2021年) 渕圭吾「プラットフォームとインフラストラクチャーをめぐる法の一般原則」法律時報94巻5号~8号(2022年) ・・・ですかね。いずれも読んだのは少し前です。 土井著はまだ十分理解・咀嚼・納得できていないところがかなり残っているのですが、著者の描こうとしている世界が、直近の私の問題関心と交錯するかもしれないと思うに至り、今後の展開を注視しています。 音無著のテーマは専門外ですが、一つの権利をその保障根拠にさかのぼって読み替え・組み換えていく作業が刺激的でした。 阿部論文は取消判決の拘束力をめぐる複雑な議論を整理して、特許審決取消判決への適用を分析するもので、要を得たテンポのいい論述に感銘を受けました。 渕論文は、拙稿「ソーシャル・メディア・プラットフォームと公私の区分」法律時報93巻11号~12号(2021年)へのアンサー論文だと勝手に思っていて、拙稿が公私の区分にこだわって公法規範をどうやったら私的主体に適用できるかと頭を悩ませていたところ、私法規範だけでも同じことが言えんじゃね?と新たな視野を示してくれた論文です。 それにしても、この質問を受けて、人に勧められるほどきちんと本や論文を読んでいないなあと反省しました。

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