お楽しみいただいて、ありがとうございます! これは本当に答えるのが難しいです。誤解なきよう言葉を選ばなくては……。 というわけでお返事にもお時間かかりました。 自分はエロ側の人間だと思っているので、ここで変に謙遜してしまうと、エロでがんばっているライターさんを卑下することにもなってしまうし、本当に言葉選びが難しい。なるべくフラットにお答えいたします。 いろいろなケースがあると思いますが、作品コンセプトとしてエロを押さない方がいいとメーカーさんが判断した場合は、最初からそういうものだと思って楽しめばいいと思います。エロシーンも極少でしょうし、売り方もそうなっているでしょうから。 それ以外の場合は、単純にライターさんの工数の問題が大きいと思います。 シナリオライターの脳のリソースには限りがあるので、エロ以外のストーリーで頭を悩ます時間と、エロで頭を悩ます時間と、どちらもフルフルで取るわけにはいかないです。 感動的なシーンを描くにも、ストーリーに緊迫感を出すにも、テキストと構成で相当頭を使うことになります。 エロに関しても、ラブラブな空気や興奮するシーンを描くには、関係性の構築から始まって、問題提起して、伏線はって、シーンで回収して、やってる作業はほとんど一緒です。 ライターの100%をどう振り分けるかとなったときに、やむを得ず優先順位が生まれるのではないかと思います。 僕は、エロゲーなのでなるべくエロに時間を費やしたいと思っているのですが、それでもシナリオ(≒キャラクター)がちゃんとしていないとエロが安くなってしまうため、けっこうエロの時間は削られます。普通にシナリオ寄りで書いているライターさんなら、その比率はもっと大きくなっていると思います。 エロシーンだけ外注に出すケースもありますが、ふつう、外注ライターはメインライターほど芯を食ったシーンを作れません。キャラぶれもしますし、複数人の作風が入り混じることを避けた方がいい場合も多々あると思います。 メインライターがしっかり監修できれば良いのですが、他人のテキストを直すというのは、かなり精神的負担の大きい作業(経験談)なので、そんな余裕がないケースも多いと思います。 というわけで、どこのメーカーさんも限られたリソースの中で立てられるところを立てていく……という工夫をしているように思います。 ご質問に沿った感じでいうと、資金が原因というのは一部アタリかもしれません。 1年半で作るゲームを、2年半にすれば、おそらくエロシーン問題は解決すると思います。 ただ、そうであってもライターというのは、2年半フルでストーリーに力を振ってしまう生き物なので、よほどしっかりコントロールしないと難しいかもしれないです。 また、それで黒字回収できるのか、ユーザーさんが次回作をいつまで待てるのか……などの問題が大きいですね。 それでもエロエロしているライターさんを見ると、この人楽しんでるなーと思いますし、僕も楽しいエロを書いていきたいなと思います。
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