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酢酸を還元してアルデヒドを通り越しアルコールまでもっていく方法は有名で、めちゃくちゃ強力な還元剤である「水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)」(通称は"LAH"「ラー」)という物質で還元する方法があります。適切な後処理を経て、COOH を CH2OH まで還元できます。 酢酸の還元を、アルコールの手前のアルデヒドで止める、こっちは案外難しいです。たいていの場面で使える鉄板技みたいなのはそうそうない印象です。もちろん方法は皆無ではなくて、たとえばLAHより少し弱い還元剤である「水素化ジイソブチルアルミニウム( [(CH3)2CHCH2]2AlH)」(通称は"DIBAL"「ダイバル」)を -78℃ 環境下で反応させる方法などがあります。ただしDIBALは温度によってはアルデヒドをアルコールまで還元するのにも使う試薬なので、うっかりしてると部分的に還元が行きすぎちゃって収率が落ちたりします。あるいは逆転の発想として、カルボン酸をまずLAHでアルコールまで還元して、そのアルコールを酸化させてアルデヒドを得るというパスも考えられますね。酸化をアルデヒドで止める方法は、たとえば六価クロムを利用した「PCC酸化」と呼ばれる技法が有名です。
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