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これは単に決めごとの問題で、深い理由はないです。 IUPAC無機化学命名法を参照すると「化学式では電気的陽性成分を前、電気的陰性成分を後に書く」とあります。また「電気的に陰性か陽性かの判断は実際の電気陰性度にはこだわらず、以下の表に示す順序で定める」とあり、その順序に従ってNとHを並べるとNが陽性でHが陰性になります。なのでNH3の順に書きます。要するに、化学的性質によって決まってたりするのではなく、単に国際的な化学の決めごとをしているIUPACがそう決めたからそうなんです。 ただしこの無機化学命名法、規則が多いのと慣習を容認してるせいでかなりややこしいことになっています。化学式には「実験式」と呼ばれる表記もあるのですが、実験式では「炭素を含む化合物を除いて、アルファベット順に表記する」と決まっています。この場合、H3Nが正しいですね。また、化学式に構造情報を含めたいときは配列規則の原則を外れることも容認しています。例えばシアン酸は分子の直線構造の情報を表現したいのでHOCNと表記してもよいとされます。あるいは慣例の例として、無機化学命名法を順守すると水酸化物イオンはHO-と表記する必要がありますが、慣例によりOH-が容認されてたりします。 そういうわけで、IUPAC命名法、かなりカオスです。NH3の順序もこういうカオスな状況の中で「そうしよう」と決められているだけにすぎないので、あまり考えすぎないほうがいいですね。
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