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多田さんがサービスを受けて、これは感動したあるいは印象に残ったというエピソードはありますでしょうか?

質問いただきありがとうございます。ここ最近 (過去半年) を思い返した時に、感動したサービスは完全食 COMP のアフターサービスです。 COMP は、これだけで1日の必要な栄養が全てバランスよく摂れる完全食品です。私は水に溶かす粉末タイプを食べています (牛乳に溶かすのが好きです) 。詳しくはこちら: https://www.comp.jp/ 感動したアフターサービスは、賞味期限が切れそうな・切れた COMP を新しいものと無償で交換してくれる対応でした。厳密には手元の COMP の送料負担のみの交換サービスです。 アフターサービスの背景は顧客の声からで、「賞味期限内に食べきれない」 「保存食用で取っていたがいつのまにか賞味期限が過ぎていた」 といった顧客のフィードバックを受けてのものだったようです。 アフターサービスの流れは、交換したい商品情報 (商品番号, 交換個数, 交換する商品の指定) を専用フォームに入力し、承認されれば指定先に送付します。後日、新しい商品が無料で送られてきました。このアフターサービスは期間限定での実施でテストの意味合いもあったと思いますが、1人の顧客として印象に残っています。 あらためて振り返ってみると、COMP のアフターサービスが印象的だった理由は次の3つです。 ・「顧客の不」 を基点にしたアフターサービス ・自社には非がないにもかかわらず積極的な対応 (言われなくても向こうから連絡がきた) 。しかも無料交換 ・これだけを見れば短期的には赤字のサービス 1人の顧客として、このサービスを体験して心理的な変化がありました。3つあり、1つ目は COMP への印象です。誠実で顧客のことを慮っている対応だと記憶に残りました。 2つ目は顧客メリットです。手元に残っている COMP を新しいものと交換してもらえ、賞味期限内に食べないといけない焦りがなくなりました。3つ目も顧客メリットで、交換によって最新バージョンの COMP (新しい味) を試せる機会をもらえました。些細なことかもしれませんが、ちょっとしたお得感でラッキーと思えました。 COMP から学べることも、最後に書いて整理しておきますね。完全食 COMP のアフターサービスを一般化すれば、UX 設計に学びがあります。 ・顧客の声に向き合う重要性 ・顧客基点での価値提供 ・短期では赤字でも、長期での信頼蓄積とブランド構築 3つそれぞれを補足すると、1つ目は顧客の声、時には表面化していない顧客の奥にある 「不 (気持ちの不安, 心配, もやもや) 」 を拾う大切さです。 2つ目の UX への学びは、顧客基点で価値をつくることです。1つ目の顧客の声に向き合うだけで終わらず、顧客にとっての機能的な価値や感情的な価値につなげます。 3つ目の学びは、「損して得取れ」 です。アフターサービスだけを見れば儲けは得られません。古くなった商品を自主回収し、無償で新しい商品を送付するからです。しかし、顧客から信頼は蓄積していきます。1つ1つの取り組みから信用を得て信頼を獲得できます。その結果として商品やサービスへのブランドが顧客の頭の中にできます。 * * * 回答は以上です。またよければ質問をいただけるとうれしいです。質問をいただきありがとうございました!

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