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解析接続とはなにかについて分かりやすく教えてもらいたいです!

厳密な説明は適切な書籍を読んでもらうものとして、ざっくりとしたイメージだけ伝えるならば、解析接続というのは関数の定義域の拡張を行っています。例えば実数で0<x<1の範囲で2x+2と一致するような関数f(x)があったとします。この関数を0<x<1以外の範囲に定義域を拡張する場合、どのような関数が考えられるでしょうか?単純に0<x<1以外でもf(x)=2x+2としたいところですが、特に条件がなければ絶対値をつけたf(x)=|2x+2|でもいいわけですし、そもそも連続関数にこだわる必要もありません。このように、関数の拡張の仕方は色々あるわけですが、それを1つに定めるには、例えば「1次関数」のような強い条件を課す必要があります。この場合であれば実数全体でf(x)=2x+2と唯一の拡張した関数が手に入ります。 さて、解析接続は今の実数の話を複素数に適用した話です。よくある例としてf(x)=Σ_{n=0}^{∞} x^nを考えます。この関数は|x|<1で1/(1-x)に一致しますが、それ以外では定義できない関数になっています。では、この定義域を拡張したいと思ったとき、どうするのが良いでしょうか?実数の例で挙げたように、単純に拡張するだけならいくらでも方法はありますが、強い条件を課せばただ一通りに関数を拡張することができます。複素数におけるその強い条件が「微分可能」にあたります(ここらへんは正則関数とか解析関数で調べてください)。この条件を課すことにより、f(x)はx≠1以外で1/(1-x)まで拡張(つまり解析接続)することができます。この例はだいぶ綺麗ですが、複素解析をやっていると、べき級数の定義域を徐々に重なるようにずらしていって解析接続を行うといった手法とかに出会うと思います(ゼータ関数とか)。

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