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ステレオとモノラル互換の関係性について質問があるのですが、ステレオ再生方式において、モノラル音とは左チャンネルと右チャンネルで全く同一の音が鳴っている状態であり、モノラル化した時の音量に変化はないというところまでは理解できます。一方で、ステレオ音源は左右の位相差などで定位的な広がりが産まれているものの、モノラル化した時には逆相によって打消しあって、音源によっては細くなったり高域がロールオフになる音もあるのも理解しています。
 上記の場合、ステレオ音源のこうした逆相関係にある消失というものを回避しようと思ったら、片方のチャンネルの帯域にオールパスフィルターなどで位相を変えるということで回避できるものなのでしょうか。また、消失する一方で、左右に全く別の音源があった場合に、位相が全く同じ帯域同士によって特定の帯域だけモノラルにしたときにブーストされるといったこともありうるのでしょうか。

ご質問の冒頭で、ステレオ音源と、ステレオシステムで再生されるモノラル音源の違いについては概ねおっしゃるとおりです。 >ステレオ音源は左右の位相差などで定位的な広がりが生まれている 下記、拙著「とーくばっく」第3版で追記した章をご覧になっておりましたら蛇足かもしれませんが、念のため… ステレオ方式で広がりを出す手段は複数あります。位相差もそうですし、PANPOTを使用した単純なレベル差もそうです。それぞれの手法には、それぞれ長所と短所があります。極端な話、モノ収録したマイクのみを、PANPOTのみ使用して音像を広げ、さらにステレオリバーブなども加えない場合、モノラル変換による消失は気になるレベルでは生じないかと思います。 >オールパスフィルターでモノ変換によるキャンセレーションを回避できるか 可能性はあるかもしれませんが、有効でないと思われる理由は、すぐに思いつくだけでも2つあります。 ・効果的が出る程度にまで設定追い込むのが現実的に思われない ・ステレオで聴いたときに空間情報がおかしく、聴いていて違和感のある音源に聴こえるそう 単純に、ステレオマイクで収音したマズい音源を事情があってモノラル変換したいというケースであれば、他にいくつか有効なアプローチはあるかもしれません。 >同じ位相の周波数成分は、モノラル変換した際にブーストされるか これは、単一ファイルのステレオ変換、モノラル変換を繰り返せばわかるかもしれません。 いわば、全周波数の位相が一致している信号をモノラル変換することになるわけですので。 私事で恐縮ですが、固定ツイートにあるとおりやや立て込んでおりますため、乱文やご質問の意図の汲み損じについてはご容赦ください

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