
0dBFS付近に張り付きっぱなしのmp3をWAVに変換する際、設計がおかしなデコーダを使用すると信号が必要以上に歪むことがあります。 その「設計がおかしいmp3デコーダ」が、残念なことにProToolsを含む少なくない数のDAWに内蔵されているという話を拙著で紹介させていただきました(約3年前の調査時点において) 基本的にmp3デコーダは、「設計がオカシイか」「おかしくないか」の二択ですので、問題ないことさえ確認できれば、それ以上に品質や音質にこだわる必要はないといえます。 Ver.7以降のiZotope RXには「設計がおかしくない」デコーダが搭載されていることが確認されており、かつ下位エディションまで含めますと比較的普及しているツールに思いますので、自信がないときにmp3デコードにお使いいただけるツールとしてお勧めしています。 さて、このデコーダの多くが抱える問題とはまったく別のお話として、質問者さんは44.1kHzから48kHzに変換する可能性についても言及されていますが、これもサンプリングレート・コンバータの品質によっては影響が生じるタイプの作業になります。 これもProtoolsに丸投げするよりは、RXの方がよいように思います。 以下は私が検証した結果というよりは、個人的に信用に足ると考えるエンジニアの話を総括した結果による、今日現在における私の理解するところです。 サンプルレート変換のアルゴリズムは、だいたい次の3種に分類できます。 まず最上位に、Weiss SARACONというサンプルレート変換専用ツールがあります。(おそらくSAmple RAte CONverterの略でしょう) ただし、最も安い版でもUS$1,000ほどします。 (余談ですが、少し余裕があった時期に購入を検討したのですが、このソフト専用のUSBキーが必要と知り見送りました) 次に、SARACONには劣りますが、業務用途に耐えるアルゴリズムとしてiZotope RXがあります。 あとは、有象無象の各種製品や、各DAWが標準的に備えるアルゴリズムがあります。 もし関心がございましたら、とーくばっくでも紹介させていただいた各種SRCの測定結果を比較掲載している某サイトをご覧いただければよろしいかと存じます。 以上のように、ご質問にある2点 ・mp3のデコード ・SR変換 …のいずれにも、結果的にRXの使用をお勧めしていますが、その理由はまったく異なるという点をご理解いただければと思います。
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