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『シュライバー・アトキンス無機化学』p.373 を参照して答えますと、この結合角を単純なVSEPR理論だけで考えるのは難しいです。 理屈としては、そもそも正四面体型の基準となる109.5゚は理想的なsp3混成軌道が達成されたときの角度なわけですが、混成軌道はその素材となる原子軌道が理想的に重なるほど理想的に達成されます。族の下の方の元素の原子は混成軌道をつくる際により外殻の軌道を使いますが、これが内殻の軌道を使うときよりも理想的でないので、どんどんと基準となる値が109.5゚からp軌道の直交である90゚に近付いていき、それにともないH2X分子の結合角も90゚に近付いていきます。事実、H2O、H2S、H2Se、H2Teの順に結合角は104.5、92.1、91、90゚と90に近付くように狭まっていきます。 というのがほぼシュライバーアトキンスからの受け売りです。原子軌道の理想的な重なり、なるものを定量的に計算したいところですが、絶対そんなに複雑な議論じゃないと思うので然るべき本には書いているはずですよね。私も探しておきますが、もし何かご存じのかたがいたら文献を教えてください。
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