
ルールを守る人ばかりの社会の中でルールを守らない人が出てくるとその人が弾き出されますが、ルールを守らない人ばかりだとルールを守る人が損をするようにできている、と解釈すると良いと思います。後者の社会が苦手ならば前者の社会で生きていく、が解決方法です。 「世の中ルールを守る人が損をする」と思っている質問者さんでも、「この社会で生き抜くには銃が必要だぜ!裏ルートでも入手するか合法的に猟銃を手に入れてやる!」とまでは思っていないはずです。この日本社会では誰もが銃刀法を守っているという信頼があるからですね。しかしその信頼がない社会も存在します。アメリカです。かの国では大統領が銃を規制しようとするたびに銃の売上が急増し、銃販売会社の株価が上がります。「銃が規制されるなら安全な社会になる」なんて思わないからです。「銃が規制されたら悪い奴だけが銃を持つことになる。そんな世の中で俺と家族の身を守るには銃が必要だ。殺られる前に殺ってやる」と思うからこそ皆が銃の購入に殺到するわけですね。だからギャングではない善良な一般市民までもが銃で武装する必要があり、ちょくちょく銃乱射事件で無辜の人々が亡くなる凄惨な事件が起きて、経済的にも人命的にも大きなコストを払っています。 そんな社会が嫌だと思ったら、「銃規制にはみんな当然従うよね」と思っている社会に移るのが有力な解決方法です。アメリカでは銃で武装していた一般市民も日本(あるいは欧州の多くの地域)では銃で武装したりはしないでしょう。それは社会に対して「ルールを破って銃で武装する連中なんていないだろう」という信頼があるからです。 これは銃ではないテーマでも同様で、「ルールを守らない奴が得をするのが許せない」と思うのであれば「ルールを破る奴がいないor弾き出される社会に行く」のが有力な解決方法です。SPIを例に取るならば、SPIの成績がトップクラスの人たちが受けるような会社を志望するのが一つの有力な手段です。なぜならライバルたちは自力でトップクラスの成績が取れるので替え玉受験の意味がないからです。そうすれば質問者さんも自分の実力がそのままライバルたちとフェアに比べてもらえます。(もう少し現実的なことを言うと、替え玉受験が可能なほどガバガバな試験を許している会社はそもそもSPIを重視していません。会社も自社に合わない人間をコストをかけてまで採りたくないので、替え玉受験のことくらいは想定しています。逆に、試験一発で合否が決まってしまうような大学受験では替え玉がほぼ不可能なくらい厳重なことはご存じの通りです。故に、替え玉受験が可能なSPIは見かけほどにはアンフェアではありません) とはいえ、社会を移るのがそんなに簡単ではないのも確かです。アメリカの銃社会が嫌いな人も簡単に国を動けないでしょう。飲食業で言えば、業界全体が政府の指示を守っているような業界に転職するのが有力ではあってもそんなに簡単ではないのも確かです。長期的にはこういうことは是正されていきますが、コロナはあまりに急激な社会的変化をもたらしたため、短期的に理不尽なことが多く発生してしまっているのは間違いありません。 とはいえ、「ルールに従うのは自己満足だ、損なんだ」と思ってしまうと、「ルールに従うことが正しい」と思う社会に入れてもらえなくなり、結果として「ルールに従うことは損」という社会で生きることになって、自己実現的に確かにルールに従うのが損であることを目の当たりにする羽目になります。ですから、私としては「ルールに従うことが報われる社会がある」ことを信じてその社会を目指すことをお勧めします。「ルールを破る」例としてSPIが出てくるあたり、まだまだ質問者さんはお若いのだと思いますので今後何とでもなると思います。 なお、そのルールが正当であるかどうかとは全く別の問題です。それこそコロナ禍での各種の政府からの「要請」がどれだけ妥当なものだったのかはかなり怪しいものが含まれていると思っています。故に、ルールの絶対順守を勧めているわけではないことは付言しておきます。
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