
結論から言いますと、これは違いがわからないのが正しい解釈だと思っています。波形からわかる気になっているのであれば、それが間違いです!........多分。 その上で一般的な定義と、臨床で使用する上で最も納得している解釈をお伝えしておきます。 TdP 一般的な定義:多形性心室頻拍の一種で、QT延長を原因として、“ねじれた”波形を呈するもの(ねじれは頻拍の長さや誘導によってはっきりとしないことがあります) polymorphic VT(pVT) 一般的な定義:波形が変わり続けるVT VF 一般的な定義:chaotic patternと呼ばれ、周期も形態も不整で、明瞭なQRSが指摘できないもの 問題点 ●ねじれているか、ねじれていないかの区別が困難 ●pVTとTdPでは治療が違う ●QRSが明瞭に指摘できるか、できないかという区別もはっきりしない ちなみにTdPの一番最初の報告にもVFとの鑑別が容易ではないと記載されていて、一度波高が下がってきた後にまた波高が上がる様子がTdPの特徴と述べています。また、TdPはしばしば自然停止することも特徴として記載されています。(AFが自然停止する以上はVFが自然停止しないとは言い切れませんが) 個人的な解釈は「循環器のトビラ」にも書いていますが TdP:QT延長に伴うpVT。自然停止することがありうるもの。 pVT (狭義):QT延長を伴わないもの。自然停止しうる。TdPとの鑑別にはRonTしたPVCの連結期が長いか短いかも有用。 VF:どこからがTdP→VF、pVT→VFというほど明確にはわけられないものの、TdP/pVTにせよ全く止まらなくなってしまっている状態はVF。 心電図検定のような問題形式にはどれっぽいかで答えるしかありませんが、臨床的にはこのように理解するのが実践的だと私は考えています。
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