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なんでMARCHから官僚を目指そうと思ったんですか?
官僚の仕事には興味ありますが、仮に入省できたとしても周りのスペック(地頭や頭の回転、知識量など)についていけない気がします

正直あまりMARCHだからどうとか考えてませんでした。(当時のノートを見返すと)思考のプロセスとしては、主に2軸あったかと思います。一つが、「自分実現したい価値を実現する手段として(就職先として)どこが最も有効か」といった観点。もう一つが「社会人最初の5~10年を考えた時に最も成長できる場所はどこか」といった観点です。この軸で考えた時、必ずしも霞ヶ関だけではなく、私は就活時代は某五大商社のインターンに参加したり、政府系や民間銀行の選考を受けたり、当時の私の身分で手が届きそうな最大限のことは試してみていました。最終的には、①キャリア官僚、②総合商社、③(学歴的にも当時の私の能力的にもかなり可能性が低いが)外資コンサル、④日系コンサルやシンクタンク辺りをターゲットに就活を考えてました。ただ、最終的に公務員試験の準備もあったので、それなりに早めの段階で主要なリソースを①に絞っていました。 あと、もう一つおまけとして「マスコミ等へのアンチテーゼ」という観点もありました。日本はかなり沢山の政策課題を抱えてます。経済政策的なものも社会政策的なものも。特に私が生まれた平成開始前後の時代から日本は「絶対的な解(これをすればOKというもの)の見つからない様々な壁」にぶち当たり、経済成長という観点からもスタッグしていると言われて久しいです。そんな中、全てを「霞ヶ関(や永田町)が無能なせいだ!」とかいったように、外からガヤガヤ言うだけの人たちを自分が成長する過程で見てきて、単純に「この人たち無責任だな」と思ったことがあります。それなら、自分が本丸(霞ヶ関)に行くのがいいんじゃないかと考えました。 前置きが長くなりましたが、「周りのスペックについていけない」というご質問について。これは、depends on youです。正直、私は同期や前後の年次の東大法学部・経済学部卒の同僚と比べて、自分の能力が劣ってると思ったことはほとんどありません(当然、めちゃくちゃ頭良い人とかたまにいますが、それは同じ東大生の中でも別格です(笑))。また、こと仕事の「できる・できない」に関して言えば、言い方悪いですが、東大卒の方でも「こいつ容量悪いな」「その進め方や意思決定がナンセンスだろ!」と思う人もそこそこ居ます。だから、先ず言いたいのが「ついていけないということはない」ということ。そして、ただそれは「depends on youだ」ということです。 では、少し方向を変えて、なんで「東大生は地頭が良い」「頭の回転が速い」と思われるのでしょうか?これを理解するには、東大生が”比較的多く”持っていて、MARCH卒が”あまり”持っていないものは何かを考える必要があると思います。そのためには、この地頭という言葉を少し分解する必要があります。まず、地頭(この言葉もそもそもあまり好きではないですが…)や頭の回転というのは、学歴で決まるものではありません。いくつかの複合的な要素があると思いますが、個人的に、それらを形成する最も大切な要素だと思うのが「考える力・習慣」と「知識量」です。ある問いを投げかけられた時(仕事上のタスクでもいいです)、その問いへのアウトプットへの到達にはまさにこの2つの要素が不可欠だと思っています。まず一つ目の「思考力(考える習慣により身に付く思考の深さ)」。問いの意味や解決する目的を理解し、答えや最終アウトプットの姿(仮説)を想像し、欠けているピースを定義し、それらを埋めていかなければなりません。この時に同時に大切になるのが、もう一つの「知識量」です。当然、欠けているピースの量が少ないほど、パズルは早く完成します。他方で、ほとんどが欠けていてはアウトプットを出すにも相当時間が掛かりますし、場合によっては全体の作業工程、思考フレームにも影響を及ぼすこともあります。 少し抽象的な話になりましたが、何が言いたいかと言えば、この2つが多くの問い・仕事・タスクの遂行に重要な要素ということです。そして、もっと大切なこととして、この2つの要素は先天的なものではなく(当然、先天的な性格や物覚えの良し悪しはある程度個体差がありますが…)、後天的なものだということです。つまり、訓練できます。そして、私の周りにいる方々を見ていて感じるのが、東大(や京大)卒の人には、往々にしてこの二つが身に付いている人が(割合として)多いということです。大学入学時のスタート時点から基本的に彼らの方が上にいます。加えて在学中にも「思考すること」がかなり求められていると思います。「おれは、私は、日本の最高学府に来ているのだから、今後の日本社会を良くするために貢献しなければならない」といったような自負を潜在的にも強く持っている人が多く、故に、様々なことに関心を寄せ、よく考え、よく議論し、よく行動する人が比較的多い傾向にあると思います。MARCHはやはりその点劣っています。よって、スタート時点で上に居た人たちが、更に良い環境で成長していくので、平凡に何となく過ごして入れば逆転は無理でしょう。 従って、そもそもMARCHから旧国家1種・現国家総合職を合格し、官庁訪問を経て、どこかの役所から内定を貰うのは相当程度ののハードルはあります。ただ、MARCHの学生であっても個々人の動き方一つでいくらでも成長できますし(基本大学は自ら動かない人に手は手は差し伸べません。特にMARCHのようなマンモス校は)、その過程でこれら2つの要素をある程度身に付けることができます。そして基本的にこれは入省してからも同じです。むしろ入省してからの方が、職場で仕事をするだけが人生ではなくなってくるので、東大卒の方といえども多忙な業務と並行してこの二つを高めていくことはかなり難しくなります。よって、個人的には入省してからの方が努力で挽回できる余地は大きいと思っています。入省してからも、常にこの2つを意識し、自分の労働市場での価値を意識し、組織に良い意味で依存し過ぎない過ごし方をしていれば、それはその人の2つの能力を引き上げることに繋がるため、仕事上の評価も引き上げていくと思います。

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