
ガスバーナーにおいて、燃焼とはメタンと酸素の化学反応です。まず前提として、この反応に伴って発生する色は青色です。メタンと酸素が理想的な比率で反応すると(つまり完全燃焼が起きると)炎の色は青なのです。化学式で書くなら、 CH4 + 2 O2 → CO2 + 2 H2O ですね。 上の反応式いわく酸素が2分子消費されていますが、ここで酸素が足りない場合を考えますと、以下となります。 CH4 + O2 → 2 H2O + C 燃焼時に酸素が不足していると、完全燃焼の時と異なり炭素が発生します(これを不完全燃焼と言います)。発生した炭素は寄り集まって微小な炭になりますが、これがいわゆる煤(すす)というやつです。つまり煤は本質的に炭なわけですが、ここで炭を加熱した時のことを思い出してみますと、赤(オレンジ)色に光りますよね。煤も同じで、加熱すると赤く光ります。これが赤い炎の正体です。ガスバーナーの赤色の炎は煤を加熱した時に発生した光が原因です。 さて、ガスバーナーをつけてみましょう。とりあえず最初はガス調節ねじだけ開けて着火したとします。すると炎は赤色になります。燃焼部分で酸素が不足して不完全燃焼となっているため、煤が大量に発生しそれが赤く光っているのです。ここで空気調節ねじを回して酸素を供給してやりますと、酸素が十分行き届いて完全燃焼になります。すると煤の発生が抑えられ、メタンの燃焼本来の青色が見えてきます。 ちなみに空気調節ねじを回しすぎると、空気の勢いが強すぎることで炎の形状が不安定になったり消えてしまったりします。さらに危ないことに、空気の勢いで炎がガスバーナーの筒内部に押し込まれて筒内部で燃焼し始めることがあります。この現象を「バックファイヤー」といい、万が一起きた場合は元栓を閉じてバーナーの口元を濡れ布巾で覆いましょう。
スポンサーリンク
元素学たんさんになんでも質問しよう!
質問
スタンプ
利用できるスタンプはありません。
スポンサーリンク
過去に答えた質問
スポンサーリンク