民間の場合は、皆さん好き好きですね。割と広くて高いところに住んでいる人もいます。 で、官舎ですよね、恐らく聞いておられるのは。 官舎については、当該公務員の級が基準になるのですが、ここで、裁判官は、特別職国家公務員なので、一般職公務員換算した等級判断が必要になります。具体的には、判事以上は全員指定職相当、判事補は、初任の判事補10号で行一4級相当（主任書記官ぐらいです）、特例が付く判事補4号で行一8級相当（自衛隊だと１佐で、連隊長クラス）になります。 割り当てられる公務員宿舎については、a規格からe規格まであり、延べ面積は寒冷地を除き、aが25平米未満、eが80平米以上です（国家公務員宿舎法施行規則６条）。そして、割り振られる規格は、9級以上(判事補2号で9級相当です)や指定職はe規格以下、4級だとc規格以下となります。ちなみに、配偶者や子供など、同居者が3人以上いる場合は、4級でもd規格以下となります（同施行規則11条）。 使用料も定められており、原則として、東京都内（1級地）で90平米の場合、696×55+870×(70-55)+1305×(80-70)+1566*(90-80)=8万0040円となります（国家公務員宿舎法施行令13条）。 後は、各種調整ですね。宿舎料は、建物の経年劣化によって値段が少しずつ下がるのですが、単身赴任者、若年独身者（2級以下なので、裁判官は基本的に関係がない。）の場合はこの値下がり幅がかなり大きく、感覚的には半額ぐらいになっていると思います（国家公務員宿舎法施行規則14条）。 ぶっちゃけ、かなりいい条件で安いとは思いますが、その代わり、官舎が割り振られる公務員は、転勤が当たり前であることが前提なので、数年ごとに引っ越しが強制され、そこでかなりのコストがかかる（引っ越し代は実費が出るようになりましたが数年前までは規定額で頭打ちでしたし、引っ越し代以外にも、育児の準備等でもお金や時間がかかりますよね…）上に、職場近くである以上、招集には応じろや、というのが前提ですね… なお、官舎の場合、自治会費等がありますが、これは高くても月数千円程度です。 ちなみに、民間を借りている場合は、家賃手当が出ますが、こちらは上限が27000円です。そうすると、都内ならまだしも、地域では、家賃手当を引けば官舎より安く、官舎よりは少し狭くても十分に広い単身生活ができるということで、民間を借りる方もいます。ただし、家賃手当は判事補の間しか出ませんのでご注意を（ついでに、扶養家族手当も…なので、判事任官したら給料下がる人もいます）！