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仮想通貨で、板取引が出来なくなるという話を聞いたのですが、どういうことですか??

おそらく金商法の改正に伴って、ということとご質問の意図を推察します。現状は「分からない」というのが適切かと思います。 9月6日付で日本仮想通貨ビジネス協会(JCBA)から提示された「デリバティブ規制に関する提言書( https://cryptocurrency-association.org/news/main-info/20190906-001/ )」に関して、Twitter上で一部拡散されていたのを見ています。ただその議論には多少の誤解もあるようです。 まず、金商法が改正されるにともない、仮想通貨(または暗号資産。以下仮想通貨と記載)のデリバティブ取引(先物取引やオプション取引などの基になる資産(原資産)を仮想通貨として組み立てられる取引)を取り扱うためには、「第一種金融商品取引業」の登録を要することになります。これには仮想通貨レバレッジ取引も該当します。すなわちTAOTAOも含む仮想通貨交換業者で金商法改正以降もレバレッジ取引を継続的にお客様に提供したいと考えるならば、この登録を取得しなければならず、それを目指して準備をしていくことになります。 一方で、仮想通貨の現物取引に必要な登録は、現行法(資金決済法)のまま据え置かれます(細かい規制は増えますが)。 今回話題に上がっている板取引(オーダーブックを用いた取引)ですが、金商法においては、板取引は市場開設行為にあたるのではないかという解釈が成り立ち得るとの指摘がなされたことに端を発しています。そもそも市場開設行為とは、衆目の一致する定義が難しいのですが、一般的には多対多の売り買いの注文で価格が形成されるものと言われています。仮に「板取引=市場開設行為」となってしまうと、現行の金商法上は、「第一種金融商品取引業」の登録では駄目で、「取引所」としての免許を取得しなければならなくなります(金融商品取引法第2条第16項)。もっとも、取引所免許取得のためのプロセスや要件の細かいところなどは現状では公表されていませんし、仮に「公設」取引所(東証や大証、TFXなど)を想定すると、相応に取得のハードルは高いものと想像されます。 現在はJCBAや、仮想通貨交換業協会(JVCEA)を通じてこの論点に限らず、金融庁と協会や事業者間での対話がなされています。今後は、その議論がある程度方向性が見えたところで、金融庁から府令などについてのパブコメが出され、最終的に法律として施行されていくことになるのが通例です。また、改正金商法や資金決済法の施行時期は、来年4月とも6月とも言われていますが、まだこれも明らかにされていません。 ちなみに、JCBAで立ち上げられた「デリバティブ部会」の部会長は弊社取締役が務めています。今後も議論や提言はJCBAを通じてお知らせさせていただくことになると思います。ただ、こと本件に関しては先般より「板取引を検討している」旨のお知らせもさせていただいていますので、弊社としても最大の関心をはらって取り組んでいくつもりです。 以上、回答長くなりました。今後ともよろしくお願いします。