今日はこのご質問への回答で終わりたいと思います。 あの、もしかして叩く人がいるかもしれないから、先に言っておくけれど、福岡選手の素晴らしさも努力もすべてわかった上で、それでもモヤモヤが止まらないという貴方の気持ちはとても正直だと思うし、それをここに書いてくれたことに感謝します。妬みひがみそねみとかではなく、本当にわかっているんだけれど、でもどうしようもないんだと思います。簡単に理解できるなんて言ってはいけないけれど、でも、私にもちょっとは理解できます。 で、何の慰めにもならないことをこれから書こうとしていますが、闇はどこにでもあります。それは私立医学部が年齢差別をしている云々といった狭い意味でなく、国にも、社会全体にも、組織にも、そして人の心の中にも闇があります。闇はどこにでもあるし、どこまでも広がっています。 それが人間であり社会であると言ってしまえばそこまでですが、医師という仕事は、国民皆保険制度のもとで(日本の場合ね)収益をほとんど気にせず(最近はそうでもないですが)自分の能力をすべて患者さんを救うことに費やせる稀有な職業です。売り上げを気にして患者さんへのサービスを控えたり、効率を重視するように言われて22時になると建物の電気が消えたりすることはありません。忖度が必要な上司が気に入らなければ職場を替えればいいし、何歳になっても学ぼうと思えばいつからでも学べて、診療科を替えたり、働く場所を替えたり、とにかく超自由性の高い専門職です。だからこそ、医師は聖職のように世間から見られているし、高収入とはいえ時給に換算したらとんでもないことになっても、目の前の患者さんのために尽くすことができるのだと思います。 いわば、医療は闇の中に灯る一筋の光だと思っています。自分の知らない有名人が医学部に合格したことが、貴方の価値を傷つけることはありません。ぜひ患者さんにとっての光となるべく、医師になってください。そしてそのためにまず医学部に合格してください。 どうか、少しでも傷ついた心が慰められますように。 割と近いかもしれない渋谷の空の下から祈っています。
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