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るくんねさんこんにちは。
「原作の要素をどのように二次創作に落とし込むかは、創作者の自由であるはずだ」の質問をさせて頂いた者です。度々恐れ入ります。これを最後の意見とさせてください。

るくんねさんは、「アイヌ和名」ではなく「アシリパの和名」についての論考をしているとおっしゃっていました。
「アシㇼパの和名」は、物語上(史実上)和人による同化政策の産物である。とすれば、それをみだりにエンタメ的に消費する態度は、社会的批判を免れない。
そのまま引用させて頂きました。
和名が個人の意思を無視し、蔑ろであったという明治時代の構造を延長してその上でアシリパさんを和名で呼ぶとすれば、というのならおっしゃる通り批判は免れないかもしれません。
明治時代の構造と自分の創作の世界を分断し、現在の構造の中でアシリパさんを和名で呼んでいるとすれば、批判は免れないという指摘は早急だと思います。

また、和名をあたかも禁止用語や蔑称と同列に捉えられるような言説は、繰り返しますが現在日本語名を名乗るアイヌの方への偏見を助長するものであり、いくら「明治時代を生きたアシリパさんの和名についての論考」だったとしても、「倫理上好ましくない言論や表現」「批判は免れない」と踏み込むのはやはり言葉が強すぎると思います。

また、「和名を使うことは差別に加担するも同義だから責任と批判は免れない」といったような強い言説は、「和名を使用している創作者は批判されて然るべき」という風潮を招くのではないでしょうか。
強い言葉で指摘し、批判をするということはその意見を利用し創作者に対して個人攻撃をさし向ける材料になる恐れがあると言うことを念頭に置いていただきたいと思っています。

倫理的に批判される、批判は免れない、差別に加担していると断定し、指摘された場において、和名を使用している創作者がそこで自分たちの意見を言えるでしょうか。構造だけで捉えれば創作者は差別に肯定的な立場です。よって「和名使用の創作者は差別的だ」と曲解されかねません。議論の場ではなくそれはただの裁判になりえませんか。
強い言説が飛び交っていると、趣味の二次創作が背負える範囲を超えたとみなし、議論することを放棄する人が増えると思っています。ひいては和名について考える事すら危うくなり、「とにかくアイヌ名を名乗ればいいのでしょう」という和名に対する思考の停止に繋がりかねないと考えています。

「和名を使う事は倫理的に批判される」「和名を使う言葉は創作者の自由だ」という議論については各個人捉え方の違いもありいまいち平行線な気がします。議論とはそういうものかもしれませんが…

平行線でもいいんです。そんな意見もあるね、と平行線のまま過ごすのも良いと思っています。何を選択するのも結局のところ個人の自由です。
ただ、どうか、いち創作者として強い言葉で和名を使用する創作者を指摘することを一度踏みとどまっていただきたい、と思っております。

質問者様の質問を読んでいて、「アイヌルーツの人の和名」と「アシリパさんの和名」は文脈が違う、安易に使用することが批判されている、文脈を理解した上で使用する件には、立ち入らないと何度も伝えているにも関わらず、ここまで伝わらないことに、驚くとともにこういった思い込みをされる方が、これから現れる可能性も少なからずあるのではと感じました。 批判は免れない、という言い方が、「きつい」とおっしゃりますが、このファンダムが昨年同様の問題提起をされた際、声を上げた個人を「部外者」として無視したことをご存知でしょうか。どのように発言すれば、無視されることもなく、言い方がきついと批判されることもなく、ファンダムに問題提起ができるのか、非常に悩ましい問題です。 「倫理上好ましくない言論や表現が、公の場において社会的な批判を受けることは、免れないのである。」とは、この問題提起を行った個人に対して「所詮は個人のお気持ち」であるとか、「(誹謗中傷を批判した人たちに対して)ファンネル」といった発言が見られ、事態を矮小化し、かつてのように収束させようとする動きがあったためです。  この文脈を知らない方には少しきつく映るのかもしれません。また冒頭の説明も足りていないと感じますので、記事としてまとまりをもたせた文章に変えていきたいと思います。 そして、論考を出してからすぐ、「アイヌルーツを持つ日本語名を使う方」の意見があることをご指摘いただき、注4「*4:明治38年(旅順攻防戦)前後を生きた「アシㇼパ」の「戸籍上の名前」と現代に生きるアイヌルーツの人々の名前が異なる文脈を持つ可能性を留意しておく。本文は「アイヌ和名」ではなく、「アシㇼパの和名」についての論考である。現実を生きる各々に個人的な文脈があることは、全く否定されるべきではない。それぞれが愛着を持った名乗りを得て生きていけることを願う。」を追記しました。 ですが、この文章を「アイヌルーツの和名を使用する方」が読んだとき、どのように捉えるかということの詳細までは、正直、私にはわかりません。今現在も、彼らに対して執拗な攻撃が続いており、連絡は頻繁につかない状況ですので、今後、意見を伺う機会があれば、少しずつ見直していこうと思います。 そして、あなたの創作物に関しては、あなた自身の言葉で説明を尽くし、読者あるいは閲覧者に納得していただければ良いと思います。その際に過度な誹謗中傷等を受けた場合は、その主張の妥当性の有無より、まず先に、あなたの心をお守りください。それから問題や批判をゆっくり吟味し、考えていかれることが重要かと思います。 ご意見、ご質問ありがとうございました。

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