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私は「哲学」はもっとも自由な学問だと思っているのですが、
「哲学」は厳密なルールを元に成り立っているもの、と大学の哲学科を卒業した人に反論されました。
哲学探偵さんは「哲学」をどのような学問だと考えますか?

どのような文脈で出てきた言葉なのかわかりませんが、「もっとも自由な学問」も、「厳密なルールを元に成り立っている」も、言葉だけ見ればどちらも哲学に当てはまると思います。 仮に制限なく自由だとすると、「私がそう思ったんだから正しい」という意見を批判することができません。制限がありませんから、どんな無茶苦茶な理屈でも構わないことになります。 また、仮に過去に定められた厳密なルール以外をルールにしてはいけないしルールの改定も拡張もできないとしたなら、ルールが不十分だったり間違っていた時でもそのまま考えを推し進めることになります。 私は、「哲学は人々が幸せになるための学問」だと思っていますので、そのために自由に発想しつつも、荒唐無稽にならないよう厳しい決まりごとを尊重する必要があると思っています。 ここで指している決まりごととは、主に論理的な整合性を維持することです。確かめられないことを根拠として認めない態度などもそうです。 ただ、もしその方の言われた厳密なルールが、過去の哲学者が定めたことを金科玉条のものとすることを指しているとしたら、その方は自分で考えるということがわかっていないのだと思います。 もしルール自体を批判してはいけないということでしたら、それは哲学ではない別のものだと私は思います。 そして、哲学のルールすら批判の対象とする態度こそ、まさに哲学だろうと思います。

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