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統一原子質量単位の定義は、確かに炭素12の原子質量の1/12です。つまり炭素原子の質量は定義より12u。それに対して陽子の質量mpは1.0073u、中性子の質量mnは1.0087u、電子の質量meは0.0005uなので、これを素直に足して求まる炭素12の原子質量は 6mp+6mn+6me = 12.099u となって0.099uぐらい数字が合わない、ってことですね。 この0.099uはどこに消えたのか、質量保存してないじゃん、ってとこですよね。まず実際、核子(陽子と中性子の総称)の質量は厳密には保存しません。相対論の議論によると質量はE=mc^2の関係によりエネルギーに変換可能で、厳密に保存するのはエネルギーということになります。 原子核は陽子と中性子が結合することで成り立ちますが、この結合にエネルギーが必要です。この結合エネルギーをどこから持ってくるのかというと、陽子や中性子の質量から持ってきます。つまり0.099uの質量は核子の結合エネルギーに変換されていることによって(質量としては)消えている(けどエネルギーとしては保存している)わけです。このように、原子核(原子)の質量が核子の質量の総和よりも小さくなる現象を「質量欠損」と呼びます。 まとめますと、核子の質量がuより大きくなる理由は、結合エネルギーに質量が使われてしまうことによる質量欠損です。なので感覚としては、「核子の質量が統一原子質量単位より大きい」というよりかは「統一原子質量単位が核子の質量より小さい」と考えたほうが分かりやすいですね。
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元素学たん 님 뭐든지 질문하자!
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