9/17

私の勝手な印象ですが、機械学習畑の人は割と渡辺さん流のベイズに馴染みがある人がこくないにかぎらずそれなりにいる気がします。そもそも機械学習は、頻度論的な真の分布を仮定した汎化誤差最小化をメインに考える学問体系なので、ベイズ法を単なる汎化誤差を減らすための方法論の1つとして捉えてる人も結構いるかなと思います。実際、渡辺さんが出してる論文も統計のジャーナルではなく、JMLRとかのML系ジャーナルがほとんどみたいですし、齟齬が生まれてる部分は分野の違いというのも大きそうです。もちろん、それをもってベイズとはこういうもので、他はトンデモだと言われてしまうと、統計屋さん的にはだいぶ語弊があるので、反論するのはごもっともだと思いますが…

その通りですね。ベイズに関わらず、データを扱う上で機械学習(特に工学寄り)の人と考え方が全く違うことは頻繁に感じます。授業にコンピュータ・サイエンスの学生がよくいますが、結構苦労するポイントです。具体的には最小化(最適化)が最優先で解釈に興味がなかったり不確実性に対して無頓着(信頼/信用区間に興味がない)な場合が多いと感じます。画像認識やロボティクスの分野ではこういう態度がむしろ都合がいいとは思うんで良し悪しの問題ではないですし、文化的な問題でもあるので別にいいのですが、より複雑なデータを扱うときに躓くというか、「それはしちゃだめだろ」って処理をよくするのを見かけます(実際の政策とかに影響がない分にはいいですが。。。)。 それで日本の場合は米国のように統計学部がないので、特に工学系から機械学習に入る人が多い印象です。そういう意味では渡辺ベイズみたいなのはそういう人にとって親和性は高い(自然)と思います。それはそれでいいと思うんですけど、「統計学」っていう枠で考えると非定常時系列だったり因果推論だったり決定論的なデータでの推論とかもスコープに入ってくるし、「勝手が違う」データや目的意識も多いです。そういうのにも触れてほしいとは思いますね(統一理論というのなら、です。統一理論ではなく単にそういう見方っていうならそれでいいと思います)。

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